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どんな仕事をやっても続かない
人間関係が苦手で職を転々
私は50回以上の転職経験がある。
年単位で続けられたのは5社くらいだ。
一人体制の職場しか続かない
その5社は全て一人体制の職場だった。
警備業、新聞配達や台車での配送業である。
同じ警備でも数名で働く現場は、どうしても長く続けることが出来なかった。
4年間と一番長く続けることが出来た仕事は、1名勤務の警備業だった。
しかしその現場は他の警備会社が請け負うことになり、私は別の現場に異動となった。
その現場は一人勤務でなかったので、人間関係に馴染めず直ぐに辞めてしまった。
警備業界への転職を考えている方々へ
警備業だけで10社以上の会社にお世話になった
仕事が決まらず貯金が尽きそうになったときは、どうしても警備会社を探していた。
警備業は何かを生み出す仕事ではないから給与は安い。
定年後のお爺ちゃんばかりの現場もある。
ただ施設警備は他人の財産に一番近づくことが出来るため、手癖の悪い人には決して警備業に来ないでほしい。
そんな人間は論外である。
私は施設警備と交通誘導の経験がある。
施設警備
デパートなどの商業施設や官公庁で、立哨や巡回して安全を確保する業務。
求人情報を見ると様々な警備会社が募集をしている。
どこが自分に合いそうな現場かを見極めることが重要だ。
私のような人間関係が苦手な方は、大規模施設は避けるべきだ。
例えば都庁、大型デパート、高層ビル、タワマンなど。
大きな施設は、配置される人数も当然多く複雑な人間関係が形成され、業務も覚えることが非常に多い。私には無理だった。
大規模な施設になればなるほど、忘れ物の管理、救急車対応、万が一の避難誘導などを取り仕切ることがどんどん難解になっていく。
大人数をまとめて上げ責任者にまで登りつめる意欲がある人には十分やりがいのある仕事だと思う。
大規模施設の責任者ともなれば給与も悪くないかもしれない。
しかし私のような人間関係が苦手な方は薦めない。
施設警備の仕事を考えている人は、面接の前に配属先について聞いておこう。
ただ正直言って実際に働いてみないと分からない。
自分にとって居心地が良い現場に当たるかどうかは運でしかない。
Coffee Break
警備業で覚えた方がよい小ネタ
①施設警備は時々クレーマーが来る。私の場合はビル警備をしていた時だ。
そのビルにはあるサラ金の本社が入っていた。
借金で首が回らくなった男性が本社に乗り込んできた。
私は警備員として、そのサラ金会社のエントランスの前で「入らないでください」と止めるだけの仕事だ。
その後数人の社員が応接室にクレーマーを連れていった。その後は分からない。
ただ社員の方々の会話で参考になったことがある。
「一応お茶出して。ただ冷たいのね。」
その時期は冬だった。
なるほど頭に血が上った人間は何をするか分からない。
暴れ出し何かあり熱湯だと大怪我をする。
私ならそこまで考えることは出来なかったと思うから参考になった。
②オフィス警備やマンション警備に配属されたら、廊下に非常用の壁掛け電話が設置されているかもしれない。
私がオフィス警備で業者の立会いをしていた時、いきなりその電話が鳴りだした。
なんか怖いから無視していると、見かねた工事責任者が代わりに取ってくれた。
その人はなぜか私に受話器を手渡し「あなた宛てですよ」と言われた。
受話器から「おい、この電話は出なきゃダメだろ!」と怒鳴られた。
少々伝えたことがあったらしい。警備室には当然カメラモニターが付いているから、その警備員が「どこにいるか」を把握出来ているのだ。
立会中や巡回中に廊下の電話が掛かってきたら出たほうが良いだろう。
この件で怒られたが、数年後のマンション警備の時はその経験が生かせた。
深夜の巡回中、非常階段近くの壁掛け電話が突然鳴り出した。
流石にビックリしてしまった。
ただ以前電話を出ずに怒られた経験があるので、受話器を取ると案の定、警備室からだった。
大した用件ではなかったし、巡回から帰ってきたら同僚はニヤニヤしていたので驚かせたかったのであろう。ただ、もし電話に出なければ怒られていただろうな。
これもカメラモニターでどこを巡回しているか分かるから出来る芸当だ。
警備員はやることはやらなければならないが、上手に手を抜かないと体が持たない。
少し巡回中に休みたいときは、カメラの死角でさらにお客さんに遭わないような場所を探しておこう。
<私が一番伝えたいこと> 施設警備会社に転職する際の注意点
新卒を募集している警備会社は避けるべき
前述の通り、私は多くの警備会社で職を転々とした。
その経験から警備会社へ転職を考えている方々へ伝えたいことがある。
それは「新卒募集を出している警備会社は避ける。」ということである。
ホームページを見れば、新卒採用しているかはすぐに分かる。
警備会社ですら新卒が優遇される
中途採用は新卒者と全く同じ仕事をしても、新卒の給与のほうが断然高い。
新卒採用を行っている警備会社に入社して、そのことに気付いた。
その時私は30歳の時、その警備会社に正社員として4月に就職した。
4月だったため大学卒業したての新卒者と共に同じ現場に配属された。
もちろん全く同じ仕事だ。
その新卒者は自分の給与をペラペラ自慢げに話す若者だった。
基本給だけで3万円くらい違っていた。
それを知って私は直ぐに辞めてしまった。
全く同じ仕事をして新卒者と中途採用の給与差が大きいとやる気を失くすのではないか。
新卒採用を行っている警備会社は、採用基準により初任給が明確に決められていると思う。
大卒(新卒)>高卒(新卒)>大卒(中途採用)>高卒(中途採用)
私は高卒中途扱いなので、大卒新卒と数万円の差があったのだ。
同一労働同一賃金という言葉を聞いたことがある。
「同じ仕事をしていれば、正規労働者と非正規にも関わらず同じ賃金を支払う」という不合理な待遇差の解消を義務付けるものだ。
しかし正社員同士には適用されないらしい。
私は「同じ仕事をしているのなら、同一企業内における正社員同士でも、大卒新卒と高卒中途との間の不合理な待遇差も解消」すべきだと思う。
もちろん新卒社員は幹部候補生だから、いずれ管理職へと登っていく。
それならば新卒者が管理職となったあと、多くの給与を払えばよいではないか。
大手の警備会社へ転職を考えてる人は、このことを十分に注意してほしい。
交通誘導
交通誘導は2ヵ月くらい経験がある。
ある警備会社に施設警備員として採用されたが、工事現場の誘導員が足りないから2ヵ月だけ入ってくれと頼まれた。
正直ツラかった。
まず時間が全く経過しない。
もう30分は経ってる思ったら、まだ5分とか。
また真夏と真冬は想像するだけで、その大変さが分かる。
都内ではお爺さんが立っているのをよく見かける。
常に人手不足なのだろう。
交通誘導の仕事
交通誘導の仕事は、職人さんが作業に集中できるよう歩行者の侵入を防ぐとともに、歩行者の安全確保、そして工事車両の誘導などである。
やはり私は職人さんに怒られた。
職人さんも警備員に早口でまくし立てるから、何を言ってるのか理解できず、「え、え?」とうろたえてしまって怒られた。
しかしその後謝ったら「慣れてないうちはしょうがないよ。」と笑って許してくれた。
※職人さんは強面ばかりだったが、性格はすでに丸くなり優しい人が多かった。
職人さんが作業に集中できる環境は、警備員が作る。
その意識さえあれば、そう怒られないと思う。
また通行車両に停止を求めるときも、一般ドライバーから嫌な顔もされる。
耐えるしかない。
交通誘導はぼそぼそと小さい声でやってはダメ。
ダンプカーなどを誘導するときは、物怖じせず大きな声で「すいません!車両通ります!」。誘導後には再度大声で一般車両に感謝の心を込めて「ありがとうございました!」と頭を下げてはっきりと言うこと。
そうしないと歩行者も通行車両も止まってくれない。
交通誘導員のメリット
交通誘導のベテラン先輩に「この仕事は辛いですね。」と愚痴をこぼしたことがある。
その先輩から「慣れたら楽だよ。それにその日の作業予定が早く終われば、早く帰れる。
早く終わっても一日分の給与は保証されるからな。」と言われた。
またその現場の工事が完了すると別の現場に派遣されるから、人間関係もリセットされる。
対人関係が苦手な人にはいいかもしれない。